私は家族の記録写真を撮影する為にSONYのミラーレス一眼カメラ「α7c」を愛用しています。フルサイズセンサーを搭載しているにも関わらず、コンパクトな筐体にまとめられており、小さい子供がいる身としては取り回しの良さもあって外出時には常にカバンの中に入れて持ち歩いています。
レンズはSIGMA 28-70 F2.8 DGDN|Contemporaryのみを所有しています。α7cの為に作られたと思う程のベストなサイズ、重量で大三元標準ズームがカメラ本体と合わせて1kgを切る重量で実現できます。
前述した通り、移動用のバックパックに子供の荷物と一緒にカメラを放り込んでいるわけですが、濡れた子供の着替えやオムツ、飲み物の入ったマグを一緒に入れる事になります。そういった理由もあって水濡れや傷防止の為に、インナーバックに入れておきたいところです。これまで幾つか安い物を購入して来ましたが、機能的、デザイン的にしっくりくる物が無く、MatadorのCamera Base Layerの購入により、ようやく納得した物に出会えたというお話です。
Matador Camera Base Layer カメラベースレイヤー2.0
今回、私が購入した商品はアメリカ・コロラド州に拠点を置く、アウントドア系のアパレルを扱うMatador(マタドール)から販売されている、Camera Base Layer(カメラベースレイヤー)です。
価格
¥10,450-(税込)
私が購入を検討した時点では日本国内には在庫が存在しなかった為、公式オンラインショップで購入しようと思いましたが、円安・海外発送の影響で2万円に迫る金額でした。現在では国内の在庫も復活して来ているので、問題無く購入できると思います。
とはいえ、インナーバックに1万円は高いというのが正直なところ。
素材
THE NORTH FACEのマウンテンジャケットの様なナイロン生地で作られており、中綿がしっかり入ったダウンジャケットのような仕上がりになっているので余程大きな衝撃で無ければ防御してくれそうです。
ロック機構
カメラを出し入れする際のホックにはマグネットが組み込まれていて、近づけるとカチッと吸着する様にロックしてくれます。ロックを解除するには楔を下方向にズラす必要があり、誤って外れる心配は無いと思います。また、ホックは上下に調整可能で、入れるカメラの大きさはある程度の融通が効きそうです。
レンズ収納部
バックの底にはレンズの長さに合わせて調整可能な機構があります。底の筒状の部分を内側に織り込み、キュッと絞ることでインナーバック自体の大きさを変化させることができます。
レンズ収納部を完全に伸ばした状態では、レンズフードを着けた状態のSIGMA 28-70 F2.8 DGDNを装着したα7cも収納可能です。さらに、スペースの余裕があるため、今後、子供のイベントに合わせて追加購入を予定している望遠ズーム辺りも装着した状態で収納可能なサイズです。
コンパクトな単焦点レンズを装着する際にレンズ収納部を完全に縮めれば、かなり小さくなります。
防水機能
内部にはドライバックが内臓されていて、ライナーを3回折り曲げてホックを止めればIPX6相当の防水機能を有するようです。ドライバック使用時はカメラを出し入れしにくくなるため、雨の心配がない場合は内部に折り込んでおく事で、素早くカメラにアクセス可能です。
取手とカラビナ
バックの裏側には取手が縫い付けてあり、手持ちがし易い事は勿論のこと、アルミ製のカラビナも装着されている為、ベルトループやバックパックのショルダーストラップ部に引っ掛ける事が可能です。
また、取っ手の両サイドにもカラビナを取り付けられる部分が存在し、バックパックのD冠に引っ掛ける事でトップローディングバックとしても使用できそうです。
カメラを出している時に子供に抱っこを要求されると、カメラをバックパックに仕舞うという一手間が発生し、その間にグズグズしてしまう事がありましたが、インナーバックをベルトループに通しておけば、腰の辺りにスッと仕舞えるスピードで回避できます。
速写系のストラップを最大辺りまで延ばせば、ストラップを斜め掛けした状態のままカメラを仕舞う事も可能です。
便利な小物ポケット
バックの裏面には小物を収納する事のできる小さなポケットが付いています。撮影時に外したレンズキャップや、予備のバッテリーを入れるのにちょうど良い大きさです。
カメラ収納
説明書によるとマイクロフォーサーズクラスの小型カメラを収納可能と謳っているため、フルサイズカメラを収納しようとする場合には注意が必要です。公式ページではα7iiiを収納していますが、とあるレビューによれば後継機種であるα7ivはキツキツの様です。コンパクトなフルサイズというコンセプトのα7cは当然ながら楽々収納可能です。
レンズを下に向けて仕舞う仕様によりカメラストラップを装着したままでも収納可能で、カメララップの的な使い方ができます。カラビナの項目でも書きましたが、ベルトループにインナーバックを吊り下げて置いて、長時間撮影しない場合や、周囲へのカメラの接触が気になる場面ではストラップを最大まで伸ばして、たすき掛けした状態のまま仕舞う使い方が最高に便利です。撮影再開したい時にはバックのロックを解除して、速写ストラップを短くすれば即座にカメラを構える事ができます。
まとめ
これまでのインナーバックは所謂バックインバック的なコンセプトの商品ばかりでしたが、Camera Base Layerは身に着けることが出来るインナーバックです。カメラを仕舞う必要がある場面でも直ぐに撮影できる形でパッキングする事ができ、子どもの記録写真用に気軽に持ち歩きたいカメラとの相性は抜群です。仕舞っている状態からシャッターを切るまでの動作が非常にスムーズで、カメラの保護と機動性が両立されているといえます。ソフトタイプのケースである事から、未使用時にはバックの中にコンパクトに仕舞っておける点でも、カジュアルに持ち歩けるインナーバックです。