自宅サーバーをMini PC + Proxmox VEで構築した話は以前書きましたが、今回は 「実際にこのProxmoxホストの上で何を動かしているか」 を一覧できるように棚卸ししてみます。動いているものが多いので、それぞれは概要だけに留め、詳しく知りたいものがあれば個別記事へどうぞ、という目次的な記事です。
Proxmoxのダッシュボードはこんな感じ

home-serverという1台のノードの上に、LXCコンテナ6台+VM1台 が同居しています。
全体像:主役はDocker、それ以外は「独立させざるを得なかった」もの

数だけ見るとLXCが並列していますが、動いているサービス数で言えば 圧倒的に101番のDocker環境が主役 です。他のLXCは「Dockerに載せたいけど載せられない事情」があって、それぞれ独立している位置づけになっています。
メディアライブラリ管理(100)
自分用のプライベートなメディアライブラリを管理するコンテナです(用途の性質上、中身の紹介は割愛)。AMD Vega 8内蔵GPUでのハードウェアトランスコード を使いたいため、Dockerには載せず独立したLXCとして切り出しています。
Docker環境(101)― 実質的な本体

自宅のセルフホストサービスは、ほぼこのコンテナの中でDocker Composeとして動いています。
定番のOSS・公開イメージ系
- n8n:自動化のハブ
- changedetection.io:Webページの変更検知
- Homebox:自宅の物品・在庫管理
- Linkwarden:ブックマーク/リンク管理
- rfriends:radikoの録音に使っているツール
- Calibre-WEB-AUTOMATED:電子書籍ライブラリの管理
- JDownloader-2:ダウンロードマネージャー
- pinchflat:動画アーカイブツール
- FossFLOW:ネットワーク構成図の作成ツール
- Moocup:スクリーンショット加工アプリケーション
自作アプリ系
- podcast-server:自作の自分用ポッドキャスト配信サーバー
- businesscard-shelf:自作の名刺管理アプリケーション
- estimate-request:自作の見積依頼アプリケーション
- raw-sorting:自作のRAW画像仕分けアプリケーション
「公式・非公式問わずDocker化できるもの」はすべてここに集約しているのが特徴で、稼働率・メモリ使用率も他のコンテナより頭ひとつ高い、このホストの実質的な本体 です。設定ファイルや実データはこのLXC内には置かず、マウントしているSynology NAS側に集約しています。管理はPortainerのUIから。
余談:Synology NASのContainer Stationも現役
パスワード管理のVaultwardenとHome Assistantは、より安定した環境が必要なため、あえてSynology NASのContainer Station側で動かしています。
AdGuard Home(102)― Tailscale接続中も広告ブロックを効かせるため


iPhoneのAdGuardアプリは、Tailscale接続中は広告ブロックが効かなくなる という弱点があります。自宅外では常時Tailscaleに接続しているため、自宅ネットワーク内にもAdGuard Homeを立てて、Tailscale接続時のDNSをこちらに向ける ことで弱点をカバーしています。フィルターには標準リストに加え280blockerも追加し、毎月cronで自動更新しています。
ネット監視・SwitchBot連携(103)― ホストのBluetoothを直接触る必要があった
自宅回線の疎通状況を常時監視し、異常時はSwitchBotのプラグミニをBLEで直接操作してONUやルーターを再起動する ためのコンテナです。ホストのBluetoothを直接操作する必要がある ため、Docker化せずLXCに切り出しています。詳細は「SwitchBotでネット接続が不安定な時に自動的にルーターを再起動させるシステムを作った!というお話」にまとめてあります。
Tailscale(104)― 外出先からのアクセス
自宅ネットワークの外から安全にアクセスするためのVPN専用コンテナです。この経由でのアクセスを前提にしているため、Proxmoxホストは外部に一切公開せず、すべてローカルネットワーク内で完結 しています。
Claude Code環境(105)
tmux上でClaude Codeのセッションを動かし続けるための環境です。n8nのWebhook経由で、iPhoneからセッションの起動・一覧・終了 ができるようにしてあります(詳細は Claude Code × tmux × n8nで、iPhoneからClaude Codeを遠隔操作できるようにしたよ!というお話 にまとめてあります)。
このLXCにはSynology NASをマウントしてNAS上のファイルを直接扱えるようにしているほか、他の各LXCへもSSH経由でアクセス できるようにしてあります。NASのファイルにもホスト内の各コンテナにも、この105番から一通り手が届く格好になっています。
常時稼働のWindows VM(200)
コンテナ勢とは別に、Windows 11のVMを1台、常時起動 させています。主な用途は、
- Amazon Photosによる、NAS上の家族写真の自動バックアップ
- AltServerを常駐させて、iPhoneのサイドロードアプリの署名切れを自動更新
- n8nからSSH経由でChromeを自動起動し、Tampermonkeyのuserscriptを発動させる自動化
の3つです。加えてClaude Codeデスクトップ版もインストールしてあり、腰を据えた作業はリモートデスクトップ、ちょっとしたタスクはディスパッチ機能、Tampermonkeyのバグ修正のような定期メンテナンスはルーティン機能、という形で使い分けています。
まとめ
このProxmoxホストで動いているものの大半は、既存のセルフホストアプリと、n8nを中心にした自動化の集合体でした。GPUパススルーやBluetoothのようにDockerに載せられないものだけをあえてLXCやVMに切り出す、そういう工夫も含めて、正直かなり楽しんでやっています。
改めて振り返ると、これだけの数のLXC・十数個のDockerコンテナ・常時起動のWindows VMを同時に抱えて、なおまだ余裕がある GMKtec NucBox M5(Ryzen 7 5700U/8コア16スレッド・TDP 15W) の性能には驚かされます。手のひらサイズ・省電力ノートPC向けCPUという構成で、ここまで盛大に「自宅の裏方」を任せられるのは、正直かなりコスパの良い選択だったと思っています。
次回以降は、この中の個別のトピック(Docker環境で動かしているサービス群の詳細など)についても、もう少し踏み込んで紹介していこうと思います。

